学習

[#日本人の英語]思いやりがなさすぎる【一日一学 第098回】

@rabirgoです。

新しいスキルを手に入れて、積ん読解消して、ブログ1本書いてしまおうという
一日一学です。

今日は「思いやりがなさすぎる」です。

これは筆者の性格が伺える大好きなエピソード。日本語の勉強にもなりました。

純粋不可算名詞

思いやりがなさすぎる話の前に、まずは純粋不可算名詞について以下のような説明がなされてます。1回読んでるはずなのに、全然頭に入ってませんでした。

英語論文の書き方についてのガイドブックは,日本人のためにできたものなら,およそ 90%以上は次のような言葉を「純粋不可算名詞」として紹介してる.

  • information
  • equipment
  • knowledge
  • evidence
  • advice
  • encouragement
  • assistance
  • help
  • health
  • dependence

この類の名詞には原則として複数形がない
この類の名詞には決して “s” をつけない

以下のような「誤った」英文が例に出されています。

日本人の英語

We have recieved many new informations regarding ….

A new equipment was installed …,

普通に使いそう・・というか「英語のネイティブ・スピーカーには発想できない」とまで!

この間違いを直す方法として,英語の「純粋不可算名詞」をすべて暗記するのが最も素朴で直感的なやり方かもしれないが,単語の数が多すぎて大変な仕事になる.
かといって,理屈でその使用を覚えるのもそう簡単ではない

理屈になると,「どうして複数形がないからというと,純粋不可算名詞だからである.純粋不可算名詞であるかどうかの証拠は,複数形があるかどうかである」という循環論法に陥ってしまう

でも,「純粋不可算名詞」の正反対の「純粋可算名詞」と比較して考えながら少しでも英語の頭脳環境に入ってみれば,正しい使い方がいくらか身につくと思う.

とのことで、純粋可算名詞の説明に入ります。

純粋可算名詞:tube

tube という単語を使って説明されてます。

tube の定義は,大まかに言えば,「丸く細長く,中の空ろなもの」であり,tube のアイデンティティーは形そのものであるので,形以外の存在はない

tube と言われ思い浮かんでくるのは,初めと終わりのはっきりした中空円筒である.そのはっきりとした初めと終わりがある限り,tube 自体が自分の単位となり,どうしても数えられるはずである.one tube, two tubes,…

この時点で tube に該当する日本語がなさそうなので話が難しいですね・・。
中空円筒と読み替えるしかないか。一つの中空円筒、二つの中空円筒、ならなんとか。

しかし,英語の都合によって,もっと漠然とした,材料的な意味での「管状の物」,「菅類の物」,また「管というようなもの」に似たような言い方が時折必要となるために,tubing という言葉ができている.tubing は不可算名詞である

tubing: 管材料,配管(組織),管類

自分メモ。動名詞の ing と混乱
不可算名詞としての 〜ing(のようなもの)と動名詞における形容詞的用法の 〜ing(〜している何か、落ちてる葉っぱなど)があるのかな。(間違ってるかもしれません)

可算性の純粋さを汚さぬために

具体的な問題として,tube のような純粋可算名詞が単数形で文章に出るとき,必ず a か the あるいは this か our などの限定ごと一緒に出るはず
例えば
After repeated breakdowns, machine was replaced with more reliable equipment.
(何度も故障したので,機械はより信頼性の高いものに取り替えられた)
の純粋可算名詞 machine は,限定語のない裸のままでは間違いに決まってる

間違いに決まってる…んですか。あまり違和感感じなかったけど(汗)

でもタイプして自分で読んでみて、machine に対して「どの machine?」「machine が概念だとしたら machine ではない何か、例えば Human power に replace されるってことになるのか?」と考える感覚は身についたかも。

「直すとすると著者と相談が必要」として、二つのケースが取り上げられてます。

壊れた一台だけを取り替えたケース

one of our machines was replaced” に直せば良い

a machine でも one of machines でもないというのが私の学び。
our machines は出てこないなぁ。

全部で何台かはっきりしないケース

もし全部で何台かがはっきりと意識されないくらい複雑な装置をある程度取り替えたケースを表そうとするのなら、そこに不可算名詞が必要となる.
その場合は,添削者は “machine” を消し,純粋不可算名詞の “(the, out など)machinery” にするであろう

machinery: 機械(類),(機械の)可動部分,機械装置,からくり,機構,組織,機関

この場合も tube/tubing の例と同じように,machine の加算性の純粋さを汚さないで済むように,machinery という,もっと漠然とした意味を持つ言葉ができているのである

これも出てこないですね。machinery って単語を初めて聞きました。

英語の意味的カテゴリーで考える

以下のように述べられてます。

理想的には,英文を書くとき,日本人が英語の加算,不可算という意味的カテゴリーを意識しながら名詞を選べば,添削の仕事はかなり減っていくであろう

ふむ。だから単語単位で日本語から英語に置き換えてもうまくいかないんですよね。

思いやりがなさすぎる(日本語の『ない』は『ゼロ』じゃない

筆者が日本に来たばかりの頃、次の日本語をみみにして驚いたそうです。

「あの人は思いやりがなさすぎますよ」
その表現を聞いて,日本語としては,何かが「なさすぎる」という言い方が許されていることを初めて知った.
「なさすぎる」はどう考えても英語にならないので,強いフラストレーションを感じ,そのころの私の国文学の先生のところまで文句を言いにいった.

先生に文句言っても(^_^;)

「『ない』は『何もない』という意味ではないか.『ゼロ』ではないか.『なさ』に度合いがあるか.もし何かが『少なすぎる』というのならわかるが,『なさすぎる』なんて,どうしてもわたしに納得できない

先生はこう答えられたそうです。

「まあ,英語はよくわからないが,『ない』という日本語は『ゼロ』じゃない」

うーん、なるほど! 確かに「あんまりない」とか使っちゃいますもんね。

日本語の『ない』は『ゼロ』じゃない

これは日本語の勉強になりました。

もし英語のネイティブ・スピーカーに問い詰められたらそう答えるようにしましょう!笑

英語の数意識

他にも文例で数の意識について解説されてるので「なるほど」と思った箇所を抜粋します。まずは猫をレンジに入れた話から・・

This actually happened to a Chicago woman, a friend(1) of my mother. One day her cat(2) came in out of the rain all wet, so she put it in her microwave(3) to dry it off. The cat exploded and the door flew open, hitting her in the face and breaking her jaw. She sued the microwave company, claiming a defective door latch, and won a huge settlement of the dameges.

(これは,私の母の友達で,シカゴに住んでる女性に実際にあったことだ.あるに,彼女の買っている猫がびっしょり雨に降られて家に帰ってきた/乾かしてやろうと思い,猫を電子レンジに入れて,スイッチを入れた.そうしたら,猫は爆発してしまい,彼女はぱっと開いたレンジのドアで顔を打ち,顎の骨を折ってしまった.ドアに欠陥があったといって,彼女はメーカーに対し訴訟を起こし,損害賠償で大金をもらったという.)

これは都市伝説と思ってるけど本当なのかな・・
それは置いといて解説です。

(1) a friend

この a では母親に友達が複数いることが分かります。
母に友達が一人しかいなければ、the friend of my mother あるいは my mother’s friend となる。

my mother’s friend にそんな意味(友達が一人しかいない)があるなんて・・

(2) her cat

英語ではいきなり her cat で紹介した場合は her one and only cat という意味になるので、飼ってる猫は 1匹 であることが確定する。らしい。

複数形は her cats でいいのだろうか。そこまでは書いてありませんでした。

(3) her microwave

冷蔵庫は the freezer だが、電子レンジは her micro wave である。

なぜか。

これはちょっと今の時代にはそぐわない(初版は 1989年)かもしれませんが、
「電子レンジがまだそこまで普及してない」からだ(った)そうです。

冷蔵庫はどの家庭にでもあるという風に意識されるものの、電子レンジはまだそこまで普及してないのでその意識の違いを the と her の使い分けで表現するのだとか。

the freezer の the は

the freezer that is the expected part of any home

という意味を与えるようです。深い・・

さいごに

流石に長くなったのでここまでにしますが、他の例文で an ex-wife という表現が「少なくとも2回離婚している」という説明もなるほどでした。

日本人が知らずに an ex-wife を使っちゃうと、ネイティブから(この人バツ2なんだ)って思われるってことですね・・汗

英語の数意識、むちゃくちゃ勉強になりました!

マーク・ピーターセン著「日本人の英語」

関連記事

前の記事はこちら

【定冠詞】あの人って誰?[#日本人の英語]【一日一学 第096回】@rabirgoです。 新しいスキルを手に入れて、積ん読解消して、ブログ1本書いてしまおうという 一日一学です。 今日は「...

次の記事はこちら

[#日本人の英語]思いやりがなさすぎる【一日一学 第098回】@rabirgoです。 新しいスキルを手に入れて、積ん読解消して、ブログ1本書いてしまおうという一日一学です。 今日は「思いやりがな...

まとめ記事はこちら

(書きかけ)マーク・ピーターセン著「日本人の英語」【一日一学】まとめ目次から先にまとめを作っておくスタイル。(2019/11/04 更新) それぞれの章について書くかどうかは読み直してから決めます。...
ABOUT ME
rabirgo
うさぎ年(rabbit)おとめ座(virgo)生まれの rabirgo です。 2019年よりフリーランスとして活動しています。 よかったら Twitter フォローお願いします! Follow @rabirgo

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です