@rabirgoです。
新しいスキルを手に入れて、積ん読解消して、ブログ1本書いてしまおうという
一日一学です。
今日は「間違いの喜劇」です。
シェイクスピアの喜劇 “The comedy of errors.” の日本語訳はほぼ “間違いの喜劇” と訳されるが、逆はどうか?という問いから可算名詞/不可算名詞の話へ。
間違いの喜劇の英訳は文脈によって25通りあるそうです。
英語の意味的カテゴリーが複雑化してきました。
25通りの可能性
冒頭に挙げた “間違いの喜劇” を英語に訳すとすれば出てくる英語は様々だろう、と筆者は述べています。
- a comedy , a error
- the comedy, the error
- comedy, error
- comedies, errors
- the comedies, the errors
comedy と error にそれぞれ5通りの形があり、これらを組み合わせると25通り。
ちなみに、おそらく筆者は喜劇の内容を知っていて The comedy of errors. の日本語訳を「間違いつづき」が「うまいような気がする」と評しています。(と思われます。)
ということは “つづき” から a error や the error はなさそうな気がしますね。
(私は観たことありません)
25通りというのは、喜劇の内容を不問にしてということでしょう。
冠詞と数は環境で決まる
ここからちょっと複雑になってきますが、ham を例に可算名詞と不可算名詞が説明されてます。
不可算名詞としての ham
I found ham in the refrigerator.
- 塩漬け、または燻製した豚の腿肉という意味
- ごく薄切りのスライスであるかあるいは一つの大きな骨つきの肉塊であるかは全くはっきりしない
- つまりこの “ham” は一般的に材料としてのハム肉の意味で、形も決まっておらず単位性もないので不可算名詞である
日本の感覚だと冷蔵庫に入ってる時点で「大きな骨つきの肉塊」である可能性があるかは疑問ですけど、アメリカの感覚だとあるんでしょうか・・汗
可算名詞としての ham
the / a 付きの ham について2つの例文が上がってます。
I found the hams in the refrigerator.
I found a ham in the refrigerator.
- 豚の腿自体の意味で、尻と膝の間の肉の厚い部分を示している
- この部分の形ははっきりしているので one ham, two hams… と数えられる
- つまり可算名詞である
日本でハムといえば丸い薄切りか糸で縛ってあるブロックを浮かべますが、アメリカでは腿(もも)なんですね・・。スペイン料理屋さんとかイタリア料理屋さんにありそうなおしゃれなやつ〜。
不可算名詞の ham と可算名詞の ham の話でした。
例文
4つの単語を例にしていくつか例文と解説が示されてました。
私がなるほど、と思った分だけ抜粋しますが頭で理解しようとするのは難しい気がします。
例文1-1
Hope chests of this design(1) are available in a range of sizes(8) and in several types(5) of wood(12).
このデザインの嫁入り用品箱は色々な大きさのものがあり、その材質も数種類ある
まず “Hope chests” は文化的な話で 嫁入り用品箱 のようです。
写真見てみると欧米の映画に出てきそう。日本にない文化かな。
this designe(1) は実在している一つのデザインで、形ははっきり決まっていて可算名詞。
個人的には続いている are で複数形?と思ったけど sizes や types があることから納得。
sizes(8) は数をつけて表現することもできるいくつかの具体的なサイズを示している名詞。可算名詞。
これに対して不可算名詞の size は大小の概念を表す。
sizes と同様に types(5) はいくつかの決まった種類を表しているので可算名詞。
wood(12) は「木材そのもの」のような材料を指すので不可算名詞。
例文1-2
wood を説明するのに例文追加。液体や気体も形が決まっておらず不可算名詞として使われることが多い。
Mother’s milk may be nature’s most nearly perfect food, but among the divinely inspired creations of man, beer is surely his most magnificent achievement.
母乳は自然の最も優れた栄養物かもしれないが、人間が霊感によって想像したもののうちでは、ビールこそ最高傑作に違いない
例文の内容がユニーク笑
例文2
First, we arranged the designs(2) according to size(9) and type(6) and then we discussed what woods(11) would be most appropriate to use with them.
まず私たちは大きさとタイプに応じてデザインを整理し、それからどんな種類の材料がそのデザインに最もふさわしいかを話し合った
the designs(2) は数とデザインも決まっている。可算名詞。
size(9) は大小そのもの、性質なので不可算名詞。
type(6)も一つの決まった種類ではなくもっと漠然とした「種類という概念」に近いので不可算名詞。
woods(11) は木材そのものではなく「木の様々な種類」という意味。その種類は生物学的に決められた数の限られたグループなので可算名詞となる。
例文3
Paulownia is a wood(10) which lends itself comfortably to the size(7) and type(4) of design(3) traditionally used in this country for chests of drawers .
桐は、この国の伝統的なタンスの大きさとその形式によく調和している木である
size(7) と type(4) は非常にわかりやすく「この国の伝統的な」size と type として具体的に制限され形の決まったものとして可算名詞である。(なるほどわからん)
design(3) はその逆で、デザインというものを一般的に言っているので不可算名詞。
さいごに
「このように、それぞれの名詞が a, the 無冠詞, 単数, 複数 などの意味的カテゴリーに入るかを、一つ一つ確かめながら英文を読んでいくことで冠詞と数の意識を身につけるようになるのではないかと思う」とのこと。
確かにいいトレーニングになると思います。難しい。疲れました。
でも日本人なら「この木」とか「この材木」とか無意識のうちに言い分けてるのと同じことだと思うんですよね。訓練あるのみでしょうか。
訓練して即時に状況が理解できるようになると TOEIC 高得点や英語でのスムーズなコミュニケーションができるようになるかもしれませんね!