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【不定冠詞(a)】鶏を一羽食べてしまった[#日本人の英語]【一日一学 第095回】

@rabirgoです。

新しいスキルを手に入れて、積ん読解消して、ブログ1本書いてしまおうという
一日一学です。

今日は「鶏を一羽食べてしまった」です。
冠詞の概念を持たない日本語が苦手な “a” 問題です!

アメリカに留学してる著者の友人からの手紙

ある日、アメリカへ留学してる日本人の友だちから著者への手紙が届いたそうです。
1989年初版なので、まだ電子メールは普及してなかった時代でしょうね。

その手紙の冒頭にいきなり

日本人の英語

Last night, I ate a chicken in the backyard.

とあり、その時の気持ちは「非常に複雑で、なかなか日本語では説明できないが、ちょうど当てはまる英語の決まり文句で言えば、I didn’t know whether to laugh or to cry. という気持ちであった」だそうです。日本語だと「そこ笑うとこ?」ってとこでしょうかね。

日本人からすると特に変哲の無い文章に見えますが、著者は以下のような状況をイメージしたそう。

  • 鳥を一羽[捕まえて、そのまま]裏庭で食べ[てしまっ]た
  • とてもヴィヴィッドで説得力のある表現になる。夜が更けて暗くなってきた裏庭で、友達が血と羽だらけの口元に微笑みを浮かべながら、膨らんだ腹を満足そうに撫でている情景が生き生きと浮かんでくる

なんと。”a” の差だけでこんなにイメージに差が出るなんて..!!
友人の英語なだけに、複雑な気持ちになるのも無理ないですね。

「a chicken」と「chicken」は異なる意味を持つ

結論から言うと、a chicken と chicken という不定冠詞の有無の理解は、名詞に a という飾りがついてるのではなく「a + 名詞」と「名詞」は異なる独自の意味を持っている ことを認めるのが現実的だそうです。

確かに最初からそう教わってれば別物として単語の勉強できた気がするし、a をつけるかどうかを考えなくて良くなるのかも。

ネイティブスピーカーにとって「名詞に a をつける」という表現は無意味

我々は英語の授業でこのように習ったと思います。
著者の手元にあるという参考書を引用するとこうです。

不定冠詞は具体的な一個体をなすものを表す名詞に付ける、したがって、単数普通名詞は特別の場合を除き不定冠詞をとる

また、例と引用されているのは以下の例文。

He applied himself to a second glass of the old Maderia, with incleased relish.
(彼は古いマデイラ酒の二杯目をいよいよ美味しそうに傾けた)

ここで著者は「まるでアクセサリーのように名詞に a が付けられるもののように説明されているが、本当は逆である」という主旨を述べています。

glass に a をくっつけたのではなく、a に「つけられた」glass によって名詞の意味が決まってくるということ。

例えば a glass なら一杯、the glass なら例の一杯、glass なら硝子 というように意味が変わるそうです。

“a” の持つ意味的カテゴリー

英語ネイティブが話す、書く、考えるときに先行して意味的カテゴリーを決めるのは名詞ではなく a の有無だそうです。

ここでいう意味的カテゴリーは chicken の例で言えば「鶏」なのか「鶏肉」なのか、というカテゴリーですね。

数えられる一個体なのか、数えられない概念的なものなのか。

鶏肉を食べたのであれば chicken で、を見たのなら a chicken のように
何を表現したいかによって、不定冠詞の有無と単語が直結してるイメージでしょうか。

日本人の英語だと、鶏肉だろうと鶏だろうとまず chicken という単語に置き換えてそのまま冠詞には頭が回らないか、テストだったら a が要るんだっけ?と考える流れじゃ無いかなと思います。それだと話すときには間に合わないんですよね・・。

英語における “a” のもつ役割は重要なんですね。

その他の例文

あと2つ例文がありましたが、長くなるので説明は割愛します。

Singing a song of lost love, a man walked through a field of corn.
(失恋の歌を歌いながら、一人の男がトウモロコシ畑を歩いていた)

song, man, field には a がついて、love, corn にはついてません。
a が無い場合にどのような意味になるか考えてみましょう。

YEBIS, THE LEGENDARY CHARACTER, BRINGS YOU A GOOD LUCK.
※A があるのは誤り、LUCK は概念的な具象であり数えられない

著者は「どのように LUCK を数えるつもりで A をつけたのだろう」と落胆してたそうですが、「87 . 07 . 下」の生産から A がなくなり日本人の英語に希望を持つようになってビールが美味しく飲めるようになったそう。よかったですね!

さいごに

まとめるとこんな感じでしょうか。

  • 不定冠詞の有無で単語の意味は変わる(chicken と a chicken は別)
  • a が意味的カテゴリーを決定する(数えられる一個体か概念的なものか)

私は最初の例文で chicken と a chicken の違いがイメージできて、その後の説明で “a” の持つ意味を理解することができました。

ただ、インプットするときは理解できてるのでイメージできるかもしれませんが、アウトプットするときは忘れそうな気しかしませんけどね。練習するしかない..!!

次回は「【定冠詞】あの人って誰?」です。

マーク・ピーターセン著「日本人の英語」

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